今日の一曲はこちら↓
「Julien」 by カーリー・レイ・ジェプセン
ストーリー仕立ての素晴らしいアルバムを解説!!
5月17日に、新アルバム「Dedicated」を出したカーリー。このアルバムがあまりにも素晴らしいので、今回はこのアルバムから3曲を一気に取り上げて解説します。 この記事で取り上げるのはその一曲目に収録された「Julien」という曲です。
「Dedicated」というアルバムの「Julien」という曲
まずはアルバムと曲のタイトルをしっかり確認することにしましょう。アルバムタイトルの「Dedicated」というのは「熱心な」という意味で訳されることが多いようですが、「献身的」や「(理想や恋人に)一身をささげる」というような意味もあります。
この意味で「Dedicated」という言葉を考えると「Julien」の意味もすぐに分かります。これは「ロミオとジュリエット」のヒロインである「ジュリエット」のことを指しています。
恋愛について歌うことが多いカーリー。これだけですでに、このアルバムの中で「ロミオとジュリエット」の世界観が展開されるのではないかということがわかります。
メロディもどこかふわっとしている
タイトルの意味を見たところで、曲を聴くと、この曲そしてアルバムの意味がよくわかります。
イントロからどこか落ち着かないような、ふわっとしたリズムが最後まで続きます。カーリーの歌声は吐息が多めだったりエコーが何度もかかっていたりと「心ここにあらず」という雰囲気をうまく醸し出しています。
決してテンポがものすごい速い曲という訳ではなく、途中で大きく盛り上がったりする曲でもありませんが、最初から最後まで一定で続くテンポが逆に「止めようとしても止められない心の動き」をうまく表しているように思います。
そして何度も「Julien」という歌詞が出てきます。まるで心の中でロミオがジュリエットに対して呼びかけているかのようです。本当にあのシェイクスピアの名作のそのまま持ってきているように感じます。
さて、シェイクスピアの物語ではここから2人の恋は燃え上がりそして今も語り継がれる悲恋へとつながっていくわけですが、このアルバムはどう展開していくのでしょうか。
次の記事では3曲目の「Now that I found You」を取り上げます。
お読みいただきありがとうございました。