こんにちは、akiです。今日の一曲はこちら↓
「僕らの時代」 by Have a Nice Day!
退廃的なEDMサウンドに病みつきになる
・脱力した歌声が染みわたる
Have a Nice Day!、通称ハバナイは東京を中心に活動するバンドで、自らを「ジャンク・ディスコ・バンド」と呼んでいます。その名にふさわしくガッツリとしたEDMサウンドの一曲となっています。
この曲は、門脇麦さん主演で成田凌さんや村上虹郎さん、玉城ティナさんも出演する映画「チワワちゃん」の主題歌となっています。この映画は出国前ぎりぎりのタイミングで見ることができなかったのですが、ティザーを見る限りとてもおもしろそうです。
現在の正規メンバーはボーカルの浅見北斗さんだけです。このバンドの最大の魅力は、その浅見北斗さんの歌声です。少しかすれたようなそして脱力したような歌い方が退廃的な印象を高めています。特に、「僕らの時代を~」と最後を伸ばすところの歌い方が絶妙な気の抜け方だと思います。聴いていくうちにこの歌い方がだんだんハマってきて気づいたら中毒になっていると思います。
「適度に」脱力した歌声を乗せるのは、ゆっくりと規則的に奏でられる楽器の音です。最初から最後までほぼ同じメロディを同じ大きさ、同じテンポでずっと続いています。これもまた曲の退廃的な印象を増幅させているように感じます。
・一方で「明日をつかみたい」という渇望が見える
音の作り方も歌い方もかなり退廃的なこの曲ですが、その裏には未来への不安だけでなく輝きたいという渇望も見え隠れしています。歌詞を見てみると、その渇望が顔を出しているのがわかります。
目覚めるのさ 目を閉じたまま
この時が溶けてなくなってしまう前に
全ては嘘だと知ってるけど
全ては夢だと分かってるけど
プチリリより引用:https://petitlyrics.com/lyrics/2785102
この歌詞は、一見すると「世の中なんて嘘ばっか」と吐き捨てているようにも思えるのですが、そうではなく「嘘ばっかりでも、それでも何かを信じて生きていきたい」という思いが表れているように思います。
見方を変えると、退廃的なサウンドもこの「渇望」を逆説的に際立たせているともいえるかもしれません。人間の感情の深いところまでくみ取った構成になっていると思います。
嫌なことやうまくいかないことがあったとき、明るい曲など聴く気も起きないときにはぜひこういうこの曲を聴くことをおすすめします。
Have a Nice Day!公式サイトはこちら
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