とうとう、Spotifyにポップスの女神が降臨!!
こんにちは、akiです。
今日の一曲はこちら↓
「What I Did For Love」by デビット・ゲッタ feat. 安室奈美恵
Spotifyで唯一、ずっと視聴可能だった一曲。
デビット・ゲッタは、フランス出身のDJです。EDM(エレクトロ・ダンス・ミュージック)の世界的な火付け役で、「EDMの父」という異名までもつ現代における世界で最も影響力のある音楽家一人です。このデビット・ゲッタの成功により一気にEDMは世界的に知られることとなり、そのあとAvicii、Zeddなど様々なDJが世界に羽ばたきました。
そして、この「EDMの父」と(私が調べた限り)唯一、日本人のアーティストとしてコラボしているのが、昨年引退した安室奈美恵です。楽曲名は「What I Did For Love(私が愛のためにしたこと)」です。
この記事を公開した9月20日、彼女の過去の楽曲すべてがストリーミングサービスのSpotifyで公開され話題となっていますが、この曲だけはそれ以前から長らく公開され続けていました。
とにかく迫力がすさまじい
デビット・ゲッタの楽曲は、海外の著名なEDMアーティストの中でも重低音が強烈で、ボーカルはかなりはっきり歌わないとその存在感が消えてしまいます。
一方で、日本では(特に女性のシンガーソングライターでは) ゆっくりとしとやかに歌うようなバラードや軽快な(軽々しいという意味ではなく)バンドサウンドがより大衆に受け入れられるような印象を私は持っていて、それが海外の有名アーティストとは違ってEDMの要素を取り入れる歌手が少ない要因なのではないかと思っています。
しかし、この曲の中で彼女の歌声は強烈な重低音に負けることなく、というかむしろその力強さをさらに増幅させるかのような圧倒的な歌声を披露しています。
特に、冒頭からサビ直前の部分までの緊張感、そして一気に爆発するように加速していくサビは圧巻です。
この曲は、恋愛が終わり、何も分からない虚無になっていたのが、だんだん「私が相手のためにしてたことは何だったんだろう」とばかばかしくなってきて、叫びたくなるような怒りや哀しみに打ちひしがれる描写なのではないかと思っています。そこには「もうこれは忘れて次に行く!」という思いも含まれています。
この声にならない叫びが、彼女の圧倒的な歌声が、聴いていて耳を通り越して心臓にまで一気に届いてくるような鮮やかさを纏って、たしかに聴こえます。
安室さんに対してこの記事をお読みになっている方々がどういったイメージをお持ちなのかはわかりませんが、私はとにかく「クール」で「強い」人だというような印象があります。引退されたときには、そうはいっても一人の人間で、そういったイメージは私たちは勝手な想像に過ぎなかったということが明らかになりました。
ただ、たとえそうだとしても、この曲を聴く限り彼女はそういった言葉が(少なくとも音楽に関しては)もっとも当てはまる歌手だったのではないかと思います。そして、日本人の歌手でこういった歌い方ができる人は男女含めてそう多くはないように思うので、デビット・ゲッタが彼女をコラボするアーティストに選んだことも頷けます。
もう安室奈美恵がデビット・ゲッタとコラボする、ということはないと思いますが、唯一日本人が「EDMの父」とコラボした楽曲として、彼女の有名曲と同じかそれ以上に評価されるべき楽曲です。
いずれにしても、表舞台を去って1年が経ってもなお、こうして話題をさらうことのできる人はどこの業界にもそう多くありません。改めて彼女が残した功績の大きさを感じました。
これからも日本ですばらしい音楽が生まれることを期待して、今日ばかりはじっくり彼女の世界に浸るのも、悪くはないと思います。
「What I Did For Love」の詳しい歌詞はこちら(英語)
お読みいただきありがとうございました。