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「Orphans」とは2つで1つ。コールドプレイ「Daddy」

こんにちは、akiです。

今日の一曲はこちら↓

「Daddy」 by コールドプレイ

YouTube オフィシャルビデオ

戦禍で父を失った子どもたちに捧ぐもうひとつの曲

今回はコールドプレイが11月22日にリリースしたアルバム『Everyday Life』から、前回紹介した「Orphans」に続いて「Daddy」という曲を取り上げます。

記事で書いた通り、「Orphans」は「孤児」という意味で、特にこの曲ではシリアのダマスカスに住む、連合国軍の空爆で肉親を失った子どもたちに焦点をあてて書かれた曲です。とてもリズミカルで明るいメロディの反面、「いつになったら元に戻ってまた楽しい生活ができるのか」という悲痛な叫びが言葉になっている、コールドプレイ史上最も反戦の色を明確にした曲です。

この「Orphans」=「孤児」に対して「Daddy」=「父」というのが今回取り上げる曲のタイトルです。この曲もダマスカスの空爆で亡くなった人々のことを歌っていることは言うまでもありません。

哀しみ、暗さを前面に押し出した一曲に

ある意味「想像の中では楽しくいたい」という願望が歌になっているともいえる「Orphans」とは打って変わって、この「Daddy」という曲は身近な人を亡くした哀しみや暗澹たる気持ちが包み隠さず表現されています。また、騒がしいコーラスとともに元気よく始まる「Orphans」とは対照的に、「Daddy」はピアノソロの前奏から始まります。

そして最初に放たれる言葉が、

Daddy, are you out there?

Daddy, won’t you come and play?

Coldplay – Daddy (Lyric Video) より  https://www.youtube.com/watch?v=Z8TR0NzOFT0

もう会えない、遊んだりできないということを子どもだってわかっているはずです。でも「もう会えないの?遊べないの?」と尋ねてしまう。もし母親や他の親戚が生き残っていてこんなことを聞かれようものなら、それ以上残酷なシーンはありません。この2つのフレーズだけで、聴き手の前に一気に子どもたちの心情を生々しく蘇らせる威力があります。

そして、曲の全体を通してボーカルのクリス・マーティンが一つ一つの言葉をかみしめながら、深く意味を込めながら歌っているような印象があります。相当の思い入れがある曲だということがわかります。

「Orphans」は安らかな日が来ることを夢見る歌、「Daddy」は失った人、そして失った日常を嘆く歌。どちらも、戦禍で住まいを追われた人々の心の中にある思いです。こうして様々な面から彼らの心に寄り添うコールドプレイの想像力、表現力は素晴らしいです。

私たちが戦禍を止めるためにできることはそれほど多くはないのかもしれませんが、 聴き手としてシリアに生きる人々、そしてコールドプレイが込めた思いをしっかり受け取らなくてはいけないと背筋が伸びる思いになります。

こういった曲を通して、少しでも孤児の存在や彼らを取り巻く現状が認知されると良いなと思います。また、私たちが何気なく過ごしている『Everyday Life(日常の生活)』こそこの世の至上なのだと改めて認識させてくれる、そういう曲たちです。まだ聴いていない方はこの機会にぜひ。

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