使い古された言葉をどう表現するか
こんにちは、akiです。
今日の一曲はこちら↓
「幸せ」by SANOVA
このサイトではおなじみのインストプロジェクト、SANOVA。ピアニストでこのプロジェクトを統括する堀江沙知さんが作曲から編曲まですべてをこなし(他の楽器のディレクションまでやるのって一体どんな才能の持ち主なのか、、、)、様々なテレビ番組で曲が採用されています。その実績はSANOVAオフィシャルサイトから確認してください。
そのSANOVAから、今回は「幸せ」という曲を紹介したいと思います。
ちなみに、この曲は松井愛莉さん主演の映画『癒しのこころみ~自分を好きなる方法』(7月3日公開予定)の挿入歌としても使われています。この映画の公式サイトはこちら。
いや、いきなり「幸せ」なんて臭いこと言わないでくれよと言う方もいるかもしれませんが、私もこのタイトルを見て「とてもストレートなタイトルを付けたな」と思いました。
拝聴する前に、「幸せ」という言葉からどんなメロディが紡がれるのだろう、と想像してみました。ユートピアを表現したような音色になるのか、あるいは結婚行進曲のような(私、幸せですっっ!みたいな)パーッと明るい曲になるのか、、、端的に「幸せ」という言葉を音にするのはかなり難しいなと感じました。
一聴して、そのどちらでもなかったように感じました。
なんと言っても、非常に落ち着いた気持ちで一曲を聴きとおすことができます。幸せを感じ興奮している!というような感じもないし、ユートピアにふわふわ浮いているような感じもない。(もちろんいい意味で)とても現実感のある音に聴こえました。
ゆったりと始まる冒頭は、幸せをかみしめているというよりもむしろ失った何かに思いを馳せているようにも聴こえます。思い出しているうちにちょっと涙が出そうなところで、そよ風が吹いてきて、雲の間から晴れ間がのぞく。
そして、すでに失ったものだけでなく、今まで得てきたものやいまあるかけがえのないものを一つ一つ思い出していく、、、というように私は理解しました。
とは言っても、(ポップスにありがちなアレンジである)ストリングスを入れた壮大なメロディには最後までならず、あくまでピアノの澄み渡る音色で一曲全体が表現されています。その分、「感動させに来ている」感じもしないですし、小さな心の機微までが繊細に表現されているように感じました。
お家にいてイライラが募ることも多いいまの時期ですが、この曲の落ち着いた旋律に身を任せて、少し思い出に浸ってみるのもいいかもしれません。
SANOVA公式サイトはこちら。
お読みいただきありがとうございました。