「パ高セ低」は「DH制」を採用したら解決する問題なのか?

その前にエラーを削減せよ!!

こんにちは。akiです。

プロ野球の季節が終わりました。私の贔屓球団である東北楽天ゴールデンイーグルスは、クライマックスシリーズ・ファーストステージで早々に敗退してしまったのは残念でしたが、代わりにパ・リーグ代表の福岡ソフトバンクホークスが4連勝で日本一になりました。

そして、なんとおもしろいことに対戦相手の中で唯一ホークスよりレギュラーシーズンの順位が低かったイーグルスだけが、ポストシーズンでホークスから勝利を収めるというなんとも奇妙な結果になりました。さらに、セ・リーグ代表の読売ジャイアンツが完膚なきまでにホークスにやれられてしまったことで、巨人軍の原監督をはじめとして「セ・リーグにもDH制を!」という声も上がっています。

ただ、私が思うにホークスとの差はそこではなかったように思います。もっと言えば、今のままDH制だけを持ってきてもセ・リーグが現状を打破するのは難しいのではと思います。

この記事をお読みの方、とくにセ・リーグのファンの方には気に障る話になるかもしれませんが、いち野球ファンの小言として受け取っていただければと思います。私はプロ野球選手ではないので、プロ野球界で本当に起こっていることや選手が実際に感じていることは知る由もありません。外から見ている人として考えていることを書きます。その点を理解していただきたいと思います。

それでは、これから理由を述べていきます。要約すると、以下の通りです。

1.エラーが多い
2.パ・リーグのチームにもハンデはある
3.ホークスの攻撃陣は万全でなかった
4.MLBではDHの有無は関係ない

それでは、詳しく見ていきます。

理由1:攻撃以前にエラーの数が多すぎた

一つ目は、「DH制」によって攻撃力が増したとしても、多くの失点を重ねれば試合に勝利することは不可能だということです。その点において、リーグ優勝したにもかかわらずホークスに敗れたライオンズ・ジャイアンツのポストシーズンの戦いに共通しているのは、エラーがホークスより多かったことです。

ポストシーズンのホークスと対戦相手のエラー数
F:クライマックス・ファーストステージ
S:クライマックス・セカンドステージ
N:日本シリーズ

とくに、日本シリーズでは、巨人軍のエラーからの失点が非常に目立ちました。

エラーを挙げるとするとこのようになります↓

第1戦:ノーエラー(ただし、7回裏に田口が先頭の代打川島慶三に四球を与え、そこから4失点)

第2戦:山本(三)のエラーから、周東×グラシアルのエンドラン、直後に松田の3ラン

第3戦:戸郷(投)がバンデンハークのバント処理をミスしピンチを広げ、長谷川に犠牲フライ、柳田押し出し四球、デスパイネに2点タイムリー

第4戦:岡本(三)のエラー、その後山本(二)の悪送球で追加点(決勝点)を献上、その後甲斐野のバント処理に岡本がもたつく(記録上は内野安打)が、内川を打ち取り1失点でしのぐ

平石前監督が「エラーを恐れず腹をくくってプレーする」と言った結果、ノーエラーでも1勝しかできなかったのに、4つもエラーしたらそれは無理だということです。

理由2:「パ・リーグのピッチャーが打席に立たなくてはいけない」という弱点を巨人は突けなかった

2つ目の理由はセ・リーグにDH制がないのと同様、パ・リーグの球団からすれば普段打席に立たないピッチャーにも打順が回りますし、全員を守備に就かせないといけないというハンデを負います。

セ・リーグの試合において、9番ピッチャーを抑えるのは定石です。それは当然日本シリーズで打席に立つパ・リーグの投手にも言えます。

しかし、先程の挙げたエラーの部分でもわかる通り、パ・リーグのピッチャーが打席に立った2試合とも、巨人は投手を塁に出しています。たしかに、パリーグにも打撃のいいピッチャーはいます。しかし、今回の日本シリーズではその筆頭である千賀は第1戦のヤフオクドームで投げてそれ以降は登場していませんし、戸郷がエラーしたバンデンハークのバントは悪送球がなければ3塁アウト、うまくいけば併殺だったと思います。

また、ホークスの守備面でも、第3戦ではレフトのデスパイネがゲレーロの打球に追い付けず2塁打にするというシーンもありました。おそらく中村晃だったら余裕をもってレフトフライだったと思います。

普段DH制がないセ・リーグのことが強調されがちですが、いつもDHの恩恵にあずかっているけれどもセ・リーグ本拠地ではそれを使えないパ・リーグも同じようにハンデを負っていると言えます。

理由3:ソフトバンクの攻撃陣がそこまで良かったとは言えない

もう一つの理由は、日本シリーズでのソフトバンクの攻撃陣は私がパ・リーグの試合で見ていたよりも破壊力にかけていたように思うことです。

たしかに、相手のミスに付け込んで得点をしてはいましたが、1点どまりの回も多かった印象があります。あれだけ相手がミスをしたら、いいときのホークスなら試合が終わるころには10点近く入ったはずです。毎試合3発のホームランを放ったグラシアルに対して、内川の打率は1割台、主にマスクをかぶった甲斐にはヒットなし、柳田も本調子とは思えませんでした。

ただ、柳田に対しても甲斐に対してもジャイアンツバッテリーがかなり四球を与えていた印象があります。これにより、本来途切れるはずのところで打線がつながってしまっていたように感じます。

理由4:MLBではナショナルリーグがアメリカンリーグと互角の戦い

最後に、アメリカのメジャーリーグと比較します。日本のセ・パの違いと同じく、MLBでもナショナルリーグはDH制がなく、アメリカンリーグにはDH制があります。

しかし、ワールドシリーズを制覇した球団は最近でもナ・リーグ、ア・リーグの両方から出ています。今年のワールドシリーズでも、好投手を擁するア・リーグのアストロズからナ・リーグのナショナルズがすでに2勝。第2戦では12得点の猛攻でした。

前田健太が在籍し、近年でもワールドシリーズを制覇したことのあるロサンゼルス・ドジャースもナ・リーグです。

意味もなく海外と比較するのは良くないですが、少なくともアメリカではDH制の有無がリーグ間での勝敗に影響しているとは言えないようです。

結論:ディフェンス面の整備が先では?

ここまで理由を4つ挙げてきましたが、結論としては、点をたくさん取るよりもまずは失点を防ぐ方法を磨くべきなのではないかということです。

もちろん、強い打撃陣が守備陣を育てるからDH制は必要だ、とは言えます。攻撃面がこのままでいいとも思いません。しかし、そうだとしたらMLBのナショナルリーグについてはどのようにえばよいのでしょうか。また、ソフトバンクのあれだけの攻撃陣も万全とは言えなかった中でこれだけの差がついた理由をDHの有無だけに求めることは合理的なのでしょうか。

王者ホークスは決してホームランをガンガンかっ飛ばしてどんどん点を取るという大味な野球をやっているわけではありません。他の11球団はもっと緻密さと正確さを高めないといけないのではないかと思います。

お読みいただきありがとうございました。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA