こんにちは、akiです。先日シドニーで行われた性的マイノリティの方々のパレード「Mardi Gras(マルディ・グラ)2019」を見に行ってきました。今回はその様子やそこで感じたことについて書きます。
参加することこそ、理解を深める第一歩
<目次>
・「マルディ・グラ」というパレードについて
・パレードの様子
・パレードを見て考えたこと
・40年以上の歴史を持つパレード
このパレードは「Sydney Gay and Lesbian Mardi Gras (SGLMG) 」という団体が企画、主催するものです。「SGMLG」はオーストラリアの中でも最も長い歴史をを持つ性的マイノリティのための団体です。年に1回行われるパレードは今年でなんと41回目となり、今年は現地時間3月2日夜から行われました。
多数の人が参加することも特長です。今年のパレードには、実際にパレードに参加した人だけで12,500人ほど、観衆は推定で50万人という、とてつもない規模のパレードです。シドニーの人口は約500万人ですから、なんと市内の約1割の人が見に来ていることになります。
日本中で知らない人はいない羽生結弦選手の平昌オリンピック後のパレードですら、集まった観衆は10万人ほど。この規模がどれだけ大木の香ということがわかります。
・活気に満ちたパレードの様子
ここからは実際のパレードを見た私がその様子をお伝えしたいと思います。さきほども書いたとおり50万もの人が一堂に会するのですからとてつもない熱狂です。

この写真の中でもすでにたくさんの人がいることがわかりますが、これはパレード会場へ続く道の途中で、実際にパレードが行われている道からは数100m離れています。ここでもすでに性的マイノリティの象徴である虹色の旗を振ったり、写真を取り合ったりしている人が多数いました。
そして、パレードを行っている通りはどうなっているかというと、とてつもない混雑です。身動きが取れず、前に進むのにかなり時間がかかります。
当然のことながら沿道に入りきらない人が多く出てきます。そういった人たちは何と沿道に立つビルの階段の踊り場で見ている人もいます。

シドニーの全人口の10%が見に来ているのですから、ここまでの込み具合になることも納得です。
そして、実際にパレードで道路を歩いている人はマイノリティの当事者の方がほとんどですが、一方で観衆はほとんどの人がマイノリティの当事者ではない人たちです。異性のカップルや夫婦、場合によっては子連れで来る人もたくさんいました。また、友だち同士で誘い合って来ている私と同じような世代の人もたくさんいました。すそ野の広いイベントだなという印象を持ちました。
・これから私はどうすべきか
一つの街の全人口の10%もの人が見に来るイベント、日本でこの言葉を聞いて「性的マイノリティのパレード!」となる人はあまりいないと思います。オーストラリアではすでに同性婚が合法化されていますが、このパレードに当事者であるかないかを問わず多くの観客がいたことが示すように、様々な人の参加、関心がないとその先の社会制度の変革はないのではないかと思いました。
私は性的マイノリティの当事者ではありませんが、そうだからと言って「勝手にやってればいいじゃん」ではなく、しっかりと関心を持つ必要があるのだということがわかりました。実は日本ではこういったパレードを見た経験はなく、今回が初めてでした。日本に帰国したらこういったイベントを積極的に見に行きたいと思います。
<参考文献>
‘Melbourne, Sydney
https://www.abc.net.au/news/2018-04-24/melbourne-sydney-brisbane-populations-soar-growth-drivers-differ/9693470
‘About’, Mardi Gras HP, 2019年3月15日閲覧
http://www.mardigras.org.au/about
‘Mardi Gras Parade’, Mardi Gras HP, 2019年3月15日閲覧
http://www.mardigras.org.au/news/mardi-gras-parade-marches-fearlessly-into-the-future
‘Join The Parade’, Mardi Gras HP, 2019年3月15日閲覧
http://www.mardigras.org.au/join-the-parade
「羽生、五輪連覇パレード 観衆10万人超が祝福/フィギュア」、SANSPO.COM、2019年3月15日閲覧https://www.sanspo.com/sports/news/20180422/fgr18042217230008-n1.html
お読みいただきありがとうございました。