こういう歳の取り方カッコいいよなあ、、、
こんにちは、akiです。
今日の一曲はこちら↓
「愛が分母」by 佐野元春 & The Coyote Band
ダダダダダッ
佐野元春は、80年代に「元春ブーム」を引き起こし、日本の音楽席巻したかと思いきや突如アメリカに渡る、そして曲を通して社会を風刺する姿勢を貫くなど、日本の音楽界でもかなり特異な動きをしてきた音楽家です。数多くのアーティストに楽曲提供を行うなど、日本の現代音楽に与えた影響力は計り知れませんが、ファンは中年以上が中心で(残念ながら)私たち若者にはなじみが薄い音楽家でもあります。
佐野元春がこの夏に世に送り出したのが、今日紹介する「愛が分母」です。「愛が分母」ってどういうこと?と思われるかもしれませんが、愛し合う人どうしの関係性の根底に愛があれば、関係はしっかり続いていくという意味なのではないかと私は推測しました。
初期の佐野元春は代表曲「アンジェリーナ」をはじめとしてかなりガッツリとしたロックサウンドが多いのですが、この曲は晴れ渡る夏の爽快感が伝わってくる陽気なサウンドになっています。
冒頭の「ダダダダダッ」というドラムから始まる前奏の時点で「あぁ、夏だー」というのが伝わってきますし、そこに重なる「踊りたーい~」という佐野元春の歌声も最高です。この冒頭の十数秒だけで聴く価値があります。
「Say Yeah」に込められた感情
この楽曲のもうひとつ面白いところとして、サビの歌詞があります。
「愛が分母」の繰り返しのあと
「愛が分母なら Say Yeah」
という詞で締めくくられています。「幸せ」などといった具体的な言葉ではなくあくまでも「Say Yeah」という抽象的なひとこと。なんとなく「適当かよ!!」と突っ込みたくなりますが、佐野元春の独特の歌声に、後ろで鳴るスカ・サウンドが合わさったとき、この「Say Yeah」こそ最も幸福を表すのにふさわしい締めくくりの詞なのだと私は思いました。
意味が漠然としている言葉だからこそ、感情が高まりを余すことなく表現できるのではないでしょうか。それを「Say Yeah」というひとことと歌い方、そして楽器隊の演奏で表現しているのだと思います。こういうのを「円熟味」というのでしょうか、、、
私たちにはあありなじみのない世代の音楽ではありますが、一聴の価値はあります。この記事をお読みになった方にはお聴きなることを強くお勧めします。
お読みいただきありがとうございました。