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アヴィーチーの遺志は永遠に。

アヴィーチー・トリビュート・コンサートを見て

こんにちは、akiです。

今日の一曲はこちら↓

「Fades Away -Tribute Concert Version」by アヴィーチー・MishCatt

追悼公演にして、アヴィーチーの夢がかなう

世界的プロデューサー、アヴィーチーがこの世を去ってから1年半。彼がこの世を去ったことに多くのファンが衝撃を受けた2018年を経て、この2019年は彼の作品をもう一度振り返るような機運がありました。特に、未発表のまま残されていた曲の一部が「TIM」というアルバムとなって世に放たれて以降はそういった雰囲気があったと思います。「TIM」に収録された曲たちはこれまでアヴィーチーが私たちに隠して来て葛藤や悩みが一緒くたになったような曲で、私たちに衝撃を与えました。

そして、2019年が終わろうとしている12月、ストックホルムで彼を追悼するライブが行われました。その様子はYouTubeで全世界に生配信され、現在でもアーカイブ視聴することができます。

アヴィーチーの曲はEDMですから、彼は普段のコンサートでは録音された音源をかけて、会場の観客の雰囲気に合わせてアレンジしていくといういわゆるDJをしていました。しかし、今回の追悼公演は演奏はすべて会場の生演奏、使われる楽器もシンセサイザーやキーボードだけでなく、生ドラムやオーケストラ隊も加わった史上最も豪華な編成となりました。

この編成について、アヴィーチーの長年の仕事仲間であるカール・ファルクはこの公園の間に次のように語っています。

We had this one dream. About *****(不明瞭) band.

Use our songs and play them live with live instruments and in front of live audience.

There we are !

You did it, TIM!!!!

私たち(アヴィーチーとカールのこと)には夢があった。バンドについてなんだけど。

自分たちの曲を使って、生演奏で、そして観客の前でライブをすること。

いま実現しているんだけどね(笑) (観客大歓声)

お前は目標を達成したぞ、ティム!

https://www.youtube.com/watch?v=h2Tzd7MiOj8  1:25:25^1:25:42

そして、この直後にコスタリカ出身の歌手MishCattを迎えて披露されたのが、今日の一曲に上げた「Fades Away」です。ライブの実際のシーンはこちらです↓

この追悼公演の中でも、最も見ごたえのあるシーンの一つです。また、この曲のタイトルである「Fades Away」というのは「彼方へ消え去っていく」という意味で、まさにアヴィーチーは彼方へ逝ってしまったわけです。彼との夢を話した後にこういったタイトルの曲を持ってくるのは、生き残った仲間たちからアヴィーチーへの最大の供養なのだろうと思います。

このような展開で披露された「Fades Away」は、MishCattの大地に深く響き渡るような歌声と、EDMの要素を残しながらもオーケストラ隊が加わったことによって重厚感を増したサウンドに圧倒されます。そして、追悼公演の本当の意味が明かされた直後にこの曲が披露されたということが、生命の鼓動を感じさせます。生々しくもあり、一方で温かさにあふれています。

ダンスミュージックでこういったことを体感できるのは、かなり珍しいことなのではないかと思います。どのようなアレンジがされても聴きごたえのある素晴らしい音楽をアヴィーチーが残したという証明にもなったような気がします。

この追悼公演で一度アヴィーチーの音楽活動は本当に一区切りを迎えるのかもしれません。彼は最後の最後まで、さらに死してもなおその遺作の素晴らさしさを私たちに伝えてくれました。必ず語り継がれる音楽家になるだろうと思わずにはいられない、最高の追悼公演でした。

彼の音楽は永遠です。

お読みいただきありがとうございました。

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