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バンド名に「Tokyo」が入る海外のロックバンドを知っていますか?

東京の鳥になりたい?

こんにちは、akiです。

今回取り上げる曲はこちら↓

「Dive」 by Birds of Tokyo

https://www.youtube.com/watch?v=te-QZLHARjc

今回は、海外のロックバンドを紹介します。その名も「Birds of Tokyo」というバンドです。

オーストラリア西部の都市・パースを本拠とするバンドです。世界中で活躍しているという訳ではありませんが、オーストラリアでは非常に有名なバンドの一つです。にもかかわらず、名前には「Tokyo」という言葉が入っています。この名前になった理由は現地の雑誌にこう語っています。

the name came out of a tabling and naming session and then a few beers later, there was something one of us read about there not being any birds in the CBD in Tokyo due to population density and pollution. Our bass player went there for a holiday, and said there were these huge black-looking vultures that sit up on top of the peaks of the high rise buildings.  You see them during the day, they sit there and when the sun comes up in the morning at 6am they just descend on the streets, and terrorise people and tear garbage apart… and, like rip people’s throats out haha

※訳:バンドの名前はいくらかビールを飲んだ後に話し合ったときに決まった。メンバーの誰かが環境汚染や人口密集などによって東京には鳥がいないという記事を読んだという話をしたんだ。そしたらある(おそらくは別の)ベーシストが休みの間に東京に行っていて、そのときに黒くて大きな鷲が高層ビルの上に一日中いて、朝6時になるとビルから降りてきてゴミ袋を引き裂いてという話をしていて、、、人ののどを引き裂くようにね(笑)(つまりとても汚い残飯を食べていたということ)

ちょっと東京人としては複雑になるきっかけではありますが、それでも「Tokyo」という名前が付いたバンドが日本から離れた場所で有名になっていることはとても嬉しいことです。

ボーカル、イアン・ケニーの声が魅力的

オーストラリアの、その中でも東海岸のシドニーやメルボルンではなく西海岸のパースを本拠とする彼らの音楽性は、現在世界中で流行している音楽とはかなり一線を画すように思います(ちなみに、このサイトの「パース旅行記」で書いた通り、パースは世界で「最も孤立した大都市」と言われています)。アメリカのようなカントリー調でもなく、ヒップホップ的な要素もあまり濃くありません。EDMのように低音を強調し、高速ビートで展開する曲が多いということもありません。

あくまで個人的な視点ですが、じっくりと聴かせるバンドサウンドという印象があります。その中で、ボーカルを務めるイアン・ケニーの歌声が伸びやかに、そして美しいハーモニーの中で響く魅力的な曲が多いバンドです。彼の歌声は少しひんやりとしたものを感じさせつつも、とても包容力があると思います。

この曲でも彼らのそうして強みが生かされています。冒頭は非常に陰鬱としたシリアスな雰囲気を感じさせながら、サビに行くにしたがって力強さや愛といったポジティブなメッセージを感じる曲になっています。

コーラスと相まって幻想的なハーモニーを作っているサビの部分は何度でも聴けてしまう曲です。

本当にゲームを作ってしまったリリック・ビデオ

さて、本来はここでお開きという感じなのですが、この曲が面白いのはYouTubeで公開されているリリック・ビデオです。冒頭に貼ったオーディオとは別で、いわゆる昭和時代のゲームの画面が出てきて、下の部分にボーカルであるイアンの顔が出て歌詞が流れるという最近のミュージック・ビデオでありがちな仕様、、、

そう、これはそういう「仕様」だと誰もが思ったのです。

しかし、彼らはこのゲーム「Dive Lyric Video Game」を実際に作りました。こちらで私たちもプレイできます。ですので、あのリリックビデオは、このゲームのプレイ画面を流しているという、、、なんということだ、、、

こういう細かいところに至るまで面白さを追求するのは「本気度」がある意味ではワールドワイドではなく自国にしっかりと根を張って活動しているバンドの良さなのではと感じます。ただそう考えると、なぜドメスティックにやろうとしたのに「Tokyo」という他国の都市の名前をバンドにつけたのかますます不思議ではあります。

クスっと笑わせるところあり、シリアスさあり、そしてじっくりと聴かせる美しさありの聴きごたえあるバンドです。英語の歌詞がわからないという方も、ぜひ聴いてみてください!

お読みいただきありがとうございました。

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