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SANOVAで気分をあげろ!

爽快な音で自粛疲れを吹っ飛ばす!!

こんにちは、akiです。今日取り上げる一曲はこちら↓

「ZIPANG 弐nd」by SANOVA

美しい音色は清流の流れの如し。

このサイトではおなじみとなっているインストバンド・SANOVA。通算3回目、今年では2回目の登場です。今回は8月5日に発売された新アルバム「ZIPANG 弐nd」より、このアルバムの表題曲となっている楽曲について書きます。

過去にSANOVAを取り上げた記事
2020年6月14日 「幸せ」
2019年3月22日 「Liberty」

この曲はアルバムの1曲目にあたりますが、一聴して相当攻めているなという印象を受けました。インストバンドの中でも音の動きが激しい曲が多いのがSANOVAの持ち味だと個人的に考えていますが、その特徴が冒頭からいかんなく発揮されています。しかも曲の終わりまで一切の絶え間なく音が目まぐるしく動き続けていきます。

ただし、音の動きが激しいからといって妙な切迫感があるわけではなく、むしろ曲全体を爽快かつ軽快にまとめ上げているように感じます。この曲を聴いている間、私は山間部の谷中を下っていく清流のようなイメージが思い浮かべていました。まさに里山の情景です。これだけ激しい音の動きをしているのにもかかわらず、そういったどこかのどかなイメージすら浮かんできてしまうところが不思議でもあり、この曲の魅力だと感じます。

「No Shoes Nation」と「ZIPANG」

里山、清流はまさに日本の原風景といってもいいでしょう。そこで、他の曲と比較してみます。比べるのは先日取り上げた、ケニー・チェスニーの「WE DO」です(その記事はこちらから)。ジャンルも発表された国も違う2曲を、音楽家でもない私が比べるのは非常におこがましいのですが、国の名を冠する曲はその国のイメージを代表する良い例だと感じたので、紹介します。

「WE DO」を歌うケニー・チェスニーは現代アメリカのカントリー・ミュージック界で最も成功を収めているといっても過言ではなく、ダンスポップやヒップホップ全盛のアメリカで根強い人気を誇ります。彼が音楽活動のテーマとし、ファンクラブの名前や「WE DO」の歌詞にも使われている言葉が「No Shoes Nation(裸足の国)」です。裸足で荒野を気ままに旅することこそアメリカ人の精神だということですね。カントリーが米国音楽の大きな礎になっていることから考えても、「WE DO」はアメリカン・スピリットを非常に端的かつ情熱的に表現した楽曲です。サウンドが非常に力強く、一度聴いただけで面倒くさくて放置していたこともやる気にさせるのではないかと思うほどです。

この記事を読んでいる方でどれだけの方がカントリーミュージックに興味があるのかはわからないのですが、ケニー・チェスニーの「WE DO」のMVをこちらに置いておきます。映像もザ・アメリカです。

さて、今回取り上げたSANOVAの「ZIPANG 弐nd」に話を戻しましょう。この曲の特長はすでに述べた通りです。流れるような旋律は、透き通る沢の流れや里山の情景を表しているように感じられます。というのも、アルバムのタイトルに「ZIPANG」がついていることから、このアルバムが日本の情景をコンセプトにしていることは間違いありません。アルバムのその他の曲には「渋谷」や「京都」など都市を連想させる曲が多い中で、アルバムの1曲目の「ZIPANG 弐nd」は地方の情景を強く連想させる曲となっています。

もちろん、渋谷や京都が日本らしさの象徴ではないわけではありません。しかし、やはり日本らしい情景というと里山の風景を思い浮かべる方が多いと思います。このような曲にあえてアルバム名と同じタイトルをつけ、アルバムの1曲目に持ってきたことで、やはり日本の原風景が里山にあるのだというSANOVAの思いが感じられます。それが余すところなく表現されていることは今まで書いてきた通りです。

ケニー・チェスニーの「WE DO」やSANOVAの「ZIPANG 弐nd」は、それぞれその国のスピリットのようなものが反映されていて、聴いていて非常に力をもらえる曲になっています。また、それぞれのお国柄がしっかり出るのだということがよくわかりました。ちなみに両曲ともコロナ騒動の騒ぎに発表されたものですが、どちらも深く心に響く曲です。

このサイトでは国際的にヒットしている曲も多く扱っていますが、私たちの身近な文化を見事に昇華した芸術こそ、いまの私たちには最大の薬なのかもしれません。

最後は話が脱線気味でしたが、今回の作品は必聴です。まだまだインストバンドというのは残念ながら日の目を見ることが少ないという現状がありますが、これからもさらに素晴らしい作品が出ることを期待せずにはいられません。

長文をお読みいただきありがとうございました。

※SANOVA公式サイトはこちら

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